「Nifファイル作成」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

Nifファイル作成」(2019/02/20 (水) 10:12:08) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*Nifファイルを作成する ここではSkyrimで利用するためのNifを製作していきます。 #contents **事前の準備 [[ツール]]の項目を参考に、それぞれ必要なソフト、プラグインを導入してください。 - [[NifSkope>http://sourceforge.net/projects/niftools/files/nifskope/1.1.0/nifskope-1.1.0-rc7-i686-w32.7z/download]] -GIMP2 -- [[DDSプラグイン>http://code.google.com/p/gimp-dds/]] -- [[ノーマルマッププラグイン>http://code.google.com/p/gimp-normalmap/]] -Photoshopの場合は[[NVIDIA TEXTURE TOOLS FOR ADOBE PHOTOSHOP>http://developer.nvidia.com/content/nvidia-texture-tools-adobe-photoshop]] **テクスチャをDDSで保存 モデルを出力する前に、先にテクスチャDDSを用意する必要があります。最低限必要なのは次の二種類です。 - ディフューズマップDDS(テクスチャを設定したメイン画像) - ノーマルマップDDS(凹凸表現などのバンプマップ画像) ***ディフューズマップDDSを出力する。 うまくプラグインが導入できていれば、デフォルトのSkyrim DDSが開けるはずです。Texturesフォルダより、ドワーフの戦鎚のテクスチャファイル(dwarvenwarhammer.dds)を開いてみましょう。 &ref(dwarvenwarhammer.jpg,,Width=256) これがドワーフの戦鎚のテクスチャファイルです。思ったよりずっと暗い事に気がつくはずです。Skyrimは反射が設定されている、武器等のテクスチャが暗めに設定されているようです。ディフューズマップDDSを出力する時には、Skyrimに合わせて暗く調整してから出力しましょう。 テクスチャ画像に50%グレーのレイヤーを置き、レイヤー合成を「乗算」にすると丁度良い暗さになります。 というわけで、テクスチャを調整したのがこちら。 &ref(20150108002659.png,,Width=256) 元が明るすぎたので、50%グレーを二枚重ねにしてあります。これをDDSファイルとして出力。 出力先は、SkyrimのDataフォルダです。 &bold(){skyrim\Data\textures\weapons\} に &bold(){CkwikiPikohan} 等のフォルダを作り、そこにDDS形式で保存。 &ref(img172.jpg) 形式はDXT1 no alpha、2D Texture、MIP Map GenerationはGenerate MIP mapsを選択。 &ref(20150108005356Fixed.png) GIMP2のプラグインを使用する場合はこのように設定します。 これでディフューズマップDDSはできあがりです。 ***Normalmap DDS 次はノーマルマップの出力です。こちらもまず最初にドワーフの戦鎚のノーマルマップを確認してみましょう。ファイル名はdwarvenwarhammer_n.ddsです。この***_n.ddsという形式がノーマルマップを表します。 &ref(dwarvenwarhammer_n.jpg,,Width=256) これがドワーフの戦鎚のノーマルマップです。ディフューズマップテクスチャとはずいぶん様子が違いますね。この画像ファイルを元に、微妙な凸凹を表現しているわけです。ピコハンは特にノーマルマップが必要になるものではないのですが、Skyrimではノーマルマップが必須になっています。せっかくなので、ノーマルマップを利用するために柄の部分の表面を梨地仕上(細かなデコボコのある表面)にしてしまいましょう。 &ref(pikohanNormalBase256.png) 柄にあたる部分だけ選択して、フィルター等でノイズを作ります。ヘッドにあたる部分は白く塗りつぶしましょう。このグレースケール画像にnormalmapフィルターを適用します。 Photoshopの場合 &ref(img176.jpg) GIMP2の場合 &ref(20150108004749Fixed.png) 設定はScaleを2にして少しだけ強めにフィルタをかけます。 &ref(pikohanNormal256.png) ノーマルマップができあがりましたので、これをさっきのディフューズマップDDSと同じフォルダに保存しましょう。 設定はさっきと違い、形式にDXT5を選びます。ファイル名は必ず &bold(){***_n.dds} という形式にしましょう。 &ref(20150108005429Fixed.png) DDSにはいくつか規格があるのですが、大雑把にDXT1はアルファチャンネル無し、DXT5はアルファチャンネルあり。と覚えるといいでしょう。他の形式はSkyrimではほとんど使いません。アルファチャンネルがあると画像が重くなるので、アルファチャンネルを利用しない画像にDXT5は使用するべきではありません。 ディフューズマップDDSの場合、半透明や透明部分があるものにアルファチャンネルを利用します。ピコハンの場合は透明や半透明は利用しないので、DXT1を指定しました。しかし、ノーマルマップは後述する「反射マップ」のためにアルファチャンネルを利用します。そのため、ほとんどのノーマルマップDDSはDXT5形式で保存されています。 これでディフューズマップDDSとノーマルマップDDS、二つの画像ファイルが用意できました。 次はモデルの出力です。 **Blenderからの出力 画像が用意できたら、いよいよBlenderから出力しましょう。 と、その前に設定すべき項目があります。 ***基準点の設定 まずはオブジェクトの中心点を確認します。 Nキーを押して3D Viewの右側に表示されたTransformパネルの数値を見てみます。 座標とサイズ、角度の値がバラバラになってしまっている場合、このまま出力するとゲーム内でサイズや位置がずれたり、今後の作業に支障が出るので、まずはこの値を整えましょう。 &ref(20150111131250.png) ****中心点の設定 まずは中心点を設定します。通常製作していくと中心点がどうしてもずれてしまいますので、これをゼロに再設定する必要があります。 Shift + Cでカーソルが中心点行きます。 &ref(20150111143033.png) カーソルが中心に来たらオブジェクトを選択、Shift + Ctrl + Alt + Cを押下し、表示されたSet OriginメニューでOrigin to 3D Cursorを選択します。 &ref(setorigin.png) これでオレンジ色の中心点がカーソルと同じ位置(Y軸とX軸の中心)に設定されたはずです。Transformパネルでも座標が全てゼロになっているはずです。 &ref(20150111144610.png) ****スケール・回転角の設定 次はスケール・回転角の再設定です。オブジェクトを選択した状態でCtrl + Aキーを押してメニューを表示、そこから「Rotation & Scale」を選択。これはサイズを1、回転角を0にリセットしてくれるコマンドです。 &ref(apply.png) これで基準点の設定は完了しました。 &ref(20150111145404.png) この作業をしていないと後々問題がでてくるので、「上手に出力するためのおまじない」だと思って必ず作業しましょう。 ちなみに、メッシュを追加する際はカーソルを原点に設定した状態で行い、その後の移動や回転、拡大縮小操作をEditモードで行うことでこれらの操作を省くことができます。 ***各種設定の流用 Blender2.7に対応したBlender Nif PluginでNifファイル出力する場合、各設定を適切に行う必要があります。 しかし、シェーダーやらNifの設定まで手打ちするのは大変ですし、間違えやすく出力時にエラーが起こりやすいです。 そこで、ちょっと変則的な手順になりますが、バニラのメッシュデータの設定を流用することをおすすめします。 まず、レイヤーを切り替えてドワーフの戦鎚を表示します。 &ref(20150111151340.png) 続いてEditモード切り替えてAキーで全体を選択し、X軸方向に少し移動しておきます。これは必須ではないのですが、後で作業しやすくするためです。 &ref(20150111151611.png) Objectモードに切り替えて、ドワーフの戦鎚とピコハンのレイヤーを同時選択します。 &ref(20150111151812.png) Objectモードのままピコハン→ドワーフの戦鎚の順番で選択し、Ctrl + Jで二つのメッシュを合体します。 選択する順番が大事なので、必ず自分で作成したメッシュを先に選択するようにしましょう。 &ref(20150111152344.png) 合体したメッシュにはドワーフの戦鎚の各種設定が反映された状態になっているはずです。 &ref(20150111152543.png) 設定が反映されていることを確認したら、Editモードに切り替えて不要なドワーフの戦鎚の部分のみを選択し、削除してしまいましょう。 選択するときはZキーでワイヤフレームに切り替えて、Bキーで範囲選択をしてしまうと簡単だと思います。 先ほどドワーフの戦鎚をX軸方向に移動しておいたのはここでの選択を楽にするためです。 &ref(kukeiselect.png) 上手くドワーフの戦鎚部分だけ選択できたら、X>Verticlesで削除してしまいましょう。 ***テクスチャ設定 このままでも出力できるのですが、ドワーフの戦鎚のテクスチャが設定されているので、用意したテクスチャを設定してから出力するようにしましょう。 テクスチャパネルのDwarvenWarhammer.ddsを選択して、テクスチャに先ほど作成したディフューズマップファイルを選択します。 &ref(20150111165807.png) 同様に、DwarvenWarhammer_n.ddsを選択して、先ほど作成したノーマルマップファイルを選択します。 &ref(20150111165833.png) ObjectモードでShift + Zでレンダリング結果のプレビューができます。 きちんとテクスチャが貼られていますね。 &ref(20150111170137.png) これで出力準備が整いました。 ***Nif出力 ここまで完了すれば、あとはNifとして出力するだけです。 Objectモードで出力するオブジェクト(この場合はピコハン)を選択した後、File > Export > Netlmmerse/Gamebryo (.nif)。 設定は画像のようにしてください。 &ref(20150111172247.png) 今回は目安のドワーフの戦鎚を1/10サイズでインポートしたので、Scale Correction Exportに10.000を設定してサイズ10倍で出力します。 設定を確認したら、Export Nifをクリックして出力します。 **NifSkopeでの編集 さて、無事Nifに出力されましたが、このままではSkyrimで利用することができません。 そこで、既存のNifにいま製作したモデルを「移植」してやつ必要があります。 ***既存Skyrim Nifへの移植 NifSkopeで参考となるNifファイルを開きます。ここは最初に参照したドワーフの戦鎚(1stpersondwarvenwarhammer.nif)を選んでおきましょう。両手武器の場合、インベントリのアイコンに関係してくるので、なるべく1stperson***.nifを移植先に選んだほうがいいです。 次にNifSkopeのFile>New Windowでもう一枚NifSkopeを開き、先ほど保存したNifファイルを開きます。ここから必要なファイルを選んでドワーフの戦鎚Nifへ移植します。 BSFadeNodeを開き、その中のNiTriShapeを選択してCtrl + Cキーでコピー。 &ref(20150111175053.png, ,width=600) ドワーフの戦鎚へ切り替えて、BSFadeNode内へペースト。ペーストが完了すると、戦鎚のモデルに重なってピコハンが表示されるはずです。 &ref(20150111181155.png, ,width=600) ペーストした段階では、NiTriShapeのValueがINV[1]になっているのが分かると思います。このValueの数値がNifの機能を決めるものです。モデルをきちんと表示するために、1stPersonDwarvenWarhammer:0の数字に変更します。 ピコハンのValueをクリックして、数字を「9」と入力。 &ref(20150111181106.png) 元々の1stPersonDwarvenWarhammer:0は削除してしまいましょう。 NiTriShapeを選択して、Ctrl + Delです。 ここまでくればNifは一応完成です。 別名保存で、1stpersonPikoham.nifと名前を付けて保存しましょう。 ファイル名を上書きしてしまうと、ドワーフの戦鎚が差し替わってしまうので、保存する祭には注意です。 保存先は、どこでも良いのですが、後でゲーム内に持ち込むことを考えてSkyrimのDataフォルダにしましょう。 &bold(){skyrim\Data\textures\weapons\} に &bold(){CkwikiPikohan} 等のフォルダを作成し、保存します。 ****流血ノードの設定 このままでも武器として利用できるのですが、敵を攻撃した時の「返り血」が元のドワーフの戦鎚のままです。 ピコハン用に流血ノードを再設定しましょう。流血ノードはこの二つのNiTriShapsで指定されています。まずはこのNiTriShape用のモデルが必要となります。 &ref(img226.jpg) ピコハンの現状のモデルでもいいのですが、グリップにまで血が付いてしまいます。血がつくのはヘッド部分に限定するため、新しくヘッドの部分だけのNifを作ります。 Blenderでピコハンのモデルを開き、Editモードでヘッド部分の頂点を選択。Ctrl + Lを押してヘッドを選択します。 ヘッダ部分を選択できたら、Pキーを押してSeparateメニューを表示し、Selectionを選択、ヘッド部分を別オブジェクトに分離します。 &ref(Separate.png) 分離できたらヘッド部分のオブジェクトのみ選択して、先ほどと同様にNifとして出力。設定は同じです。 ヘッドのNiTriShapsをコピーして、先ほどの1stpersonPikohan.nifへペースト。 Valueを流血ノードの5番に書き換えます。(この数字は移植先のNifによって変化します。移植先のNifをよく確認し、流血ノードの番号を指定してください) &ref(20150111213614.png) 番号を書き換えたら、画像のように、BSLightingShaderPropertyを削除してから、元の流血ノード5番から、この三つのノードをそれぞれコピー&ペースト。 &ref(20150111213655.png) あらかじめヘッドのValueを5番にしていればNiTriStrips内にペーストされるはずですが、格納されなかった場合はBS Propertiesから番号を指定して配置してください。その時、BSEffectShaderPropertyが上、NiAlphaPropertyが下になるように指定。 &ref(img230.jpg) あとは仕上げとして、NiTriStripsのフラッグを15番に書き換えます。 &ref(img231.jpg) これで一つ目の流血ノードの指定が完了しました。続いて二番目の流血ノードを設定しましょう。 流血ノードはこの二つが必ずセットになっています。忘れずに両方ともきちんと設定しましょう。一度やった手順なので、省略して書いていきます。 +ヘッドのNiTriStripsをコピー +ペーストして今度は「8」番に書き換え +8番ノードのNiTriStripsからNiTriStripsData以外の3つのノードをコピーしてペースト +フラッグを15番に書き換え。 +元の8番ノードを削除 これで武器のNifファイルは完成です。 さあ、いよいよCKで設定し、Skyrimの世界へと持ち込みましょう! &ref(20150111214015.png) ****コリジョンの作成 現時点ではコリジョン(物体の衝突設定)はドワーフの戦鎚のままです。このまま流用しても問題はありませんが、ゲーム内で違和感を感じる事があるかもしれません。その場合は[[GND.nif作成方法]]のページを参考に、NifSkopeでコリジョンを作成しましょう。
*Nifファイルを作成する ここではSkyrimで利用するためのNifを製作していきます。 #contents **事前の準備 [[ツール]]の項目を参考に、それぞれ必要なソフト、プラグインを導入してください。 - [[NifSkope>http://sourceforge.net/projects/niftools/files/nifskope/1.1.0/nifskope-1.1.0-rc7-i686-w32.7z/download]] -GIMP2 -- [[DDSプラグイン>http://code.google.com/p/gimp-dds/]] -- [[ノーマルマッププラグイン>http://code.google.com/p/gimp-normalmap/]] -Photoshopの場合は[[NVIDIA TEXTURE TOOLS FOR ADOBE PHOTOSHOP>http://developer.nvidia.com/content/nvidia-texture-tools-adobe-photoshop]] **テクスチャをDDSで保存 モデルを出力する前に、先にテクスチャDDSを用意する必要があります。最低限必要なのは次の二種類です。 - ディフューズマップDDS(テクスチャを設定したメイン画像) - ノーマルマップDDS(凹凸表現などのバンプマップ画像) ***ディフューズマップDDSを出力する。 うまくプラグインが導入できていれば、デフォルトのSkyrim DDSが開けるはずです。Texturesフォルダより、ドワーフの戦鎚のテクスチャファイル(dwarvenwarhammer.dds)を開いてみましょう。 &ref(dwarvenwarhammer.jpg,,Width=256) これがドワーフの戦鎚のテクスチャファイルです。思ったよりずっと暗い事に気がつくはずです。Skyrimは反射が設定されている、武器等のテクスチャが暗めに設定されているようです。ディフューズマップDDSを出力する時には、Skyrimに合わせて暗く調整してから出力しましょう。 テクスチャ画像に50%グレーのレイヤーを置き、レイヤー合成を「乗算」にすると丁度良い暗さになります。 というわけで、テクスチャを調整したのがこちら。 &ref(20150108002659.png,,Width=256) 元が明るすぎたので、50%グレーを二枚重ねにしてあります。これをDDSファイルとして出力。 出力先は、SkyrimのDataフォルダです。 &bold(){skyrim\Data\textures\weapons\} に &bold(){CkwikiPikohan} 等のフォルダを作り、そこにDDS形式で保存。 &ref(img172.jpg) 形式はDXT1 no alpha、2D Texture、MIP Map GenerationはGenerate MIP mapsを選択。 &ref(20150108005356Fixed.png) GIMP2のプラグインを使用する場合はこのように設定します。 これでディフューズマップDDSはできあがりです。 ***Normalmap DDS 次はノーマルマップの出力です。こちらもまず最初にドワーフの戦鎚のノーマルマップを確認してみましょう。ファイル名はdwarvenwarhammer_n.ddsです。この***_n.ddsという形式がノーマルマップを表します。 &ref(dwarvenwarhammer_n.jpg,,Width=256) これがドワーフの戦鎚のノーマルマップです。ディフューズマップテクスチャとはずいぶん様子が違いますね。この画像ファイルを元に、微妙な凸凹を表現しているわけです。ピコハンは特にノーマルマップが必要になるものではないのですが、Skyrimではノーマルマップが必須になっています。せっかくなので、ノーマルマップを利用するために柄の部分の表面を梨地仕上(細かなデコボコのある表面)にしてしまいましょう。 &ref(pikohanNormalBase256.png) 柄にあたる部分だけ選択して、フィルター等でノイズを作ります。ヘッドにあたる部分は白く塗りつぶしましょう。このグレースケール画像にnormalmapフィルターを適用します。 Photoshopの場合 &ref(img176.jpg) GIMP2の場合 &ref(20150108004749Fixed.png) 設定はScaleを2にして少しだけ強めにフィルタをかけます。 &ref(pikohanNormal256.png) ノーマルマップができあがりましたので、これをさっきのディフューズマップDDSと同じフォルダに保存しましょう。 設定はさっきと違い、形式にDXT5を選びます。ファイル名は必ず &bold(){***_n.dds} という形式にしましょう。 &ref(20150108005429Fixed.png) DDSにはいくつか規格があるのですが、大雑把にDXT1はアルファチャンネル無し、DXT5はアルファチャンネルあり。と覚えるといいでしょう。他の形式はSkyrimではほとんど使いません。アルファチャンネルがあると画像が重くなるので、アルファチャンネルを利用しない画像にDXT5は使用するべきではありません。 ディフューズマップDDSの場合、半透明や透明部分があるものにアルファチャンネルを利用します。ピコハンの場合は透明や半透明は利用しないので、DXT1を指定しました。しかし、ノーマルマップは後述する「反射マップ」のためにアルファチャンネルを利用します。そのため、ほとんどのノーマルマップDDSはDXT5形式で保存されています。 これでディフューズマップDDSとノーマルマップDDS、二つの画像ファイルが用意できました。 次はモデルの出力です。 **Blenderからの出力 画像が用意できたら、いよいよBlenderから出力しましょう。 と、その前に設定すべき項目があります。 ***基準点の設定 まずはオブジェクトの中心点を確認します。 Nキーを押して3D Viewの右側に表示されたTransformパネルの数値を見てみます。 座標とサイズ、角度の値がバラバラになってしまっている場合、このまま出力するとゲーム内でサイズや位置がずれたり、今後の作業に支障が出るので、まずはこの値を整えましょう。 &ref(20150111131250.png) ****中心点の設定 まずは中心点を設定します。通常製作していくと中心点がどうしてもずれてしまいますので、これをゼロに再設定する必要があります。 Shift + Cでカーソルが中心点行きます。 &ref(20150111143033.png) カーソルが中心に来たらオブジェクトを選択、Shift + Ctrl + Alt + Cを押下し、表示されたSet OriginメニューでOrigin to 3D Cursorを選択します。 &ref(setorigin.png) これでオレンジ色の中心点がカーソルと同じ位置(Y軸とX軸の中心)に設定されたはずです。Transformパネルでも座標が全てゼロになっているはずです。 &ref(20150111144610.png) ****スケール・回転角の設定 次はスケール・回転角の再設定です。オブジェクトを選択した状態でCtrl + Aキーを押してメニューを表示、そこから「Rotation & Scale」を選択。これはサイズを1、回転角を0にリセットしてくれるコマンドです。 &ref(apply.png) これで基準点の設定は完了しました。 &ref(20150111145404.png) この作業をしていないと後々問題がでてくるので、「上手に出力するためのおまじない」だと思って必ず作業しましょう。 ちなみに、メッシュを追加する際はカーソルを原点に設定した状態で行い、その後の移動や回転、拡大縮小操作をEditモードで行うことでこれらの操作を省くことができます。 ***各種設定の流用 Blender2.7に対応したBlender Nif PluginでNifファイル出力する場合、各設定を適切に行う必要があります。 しかし、シェーダーやらNifの設定まで手打ちするのは大変ですし、間違えやすく出力時にエラーが起こりやすいです。 そこで、ちょっと変則的な手順になりますが、バニラのメッシュデータの設定を流用することをおすすめします。 まず、レイヤーを切り替えてドワーフの戦鎚を表示します。 &ref(20150111151340.png) 続いてEditモード切り替えてAキーで全体を選択し、X軸方向に少し移動しておきます。これは必須ではないのですが、後で作業しやすくするためです。 &ref(20150111151611.png) Objectモードに切り替えて、ドワーフの戦鎚とピコハンのレイヤーを同時選択します。 &ref(20150111151812.png) Objectモードのままピコハン→ドワーフの戦鎚の順番で選択し、Ctrl + Jで二つのメッシュを合体します。 選択する順番が大事なので、必ず自分で作成したメッシュを先に選択するようにしましょう。 &ref(20150111152344.png) 合体したメッシュにはドワーフの戦鎚の各種設定が反映された状態になっているはずです。 &ref(20150111152543.png) 設定が反映されていることを確認したら、Editモードに切り替えて不要なドワーフの戦鎚の部分のみを選択し、削除してしまいましょう。 選択するときはZキーでワイヤフレームに切り替えて、Bキーで範囲選択をしてしまうと簡単だと思います。 先ほどドワーフの戦鎚をX軸方向に移動しておいたのはここでの選択を楽にするためです。 &ref(kukeiselect.png) 上手くドワーフの戦鎚部分だけ選択できたら、X>Verticlesで削除してしまいましょう。 ***テクスチャ設定 このままでも出力できるのですが、ドワーフの戦鎚のテクスチャが設定されているので、用意したテクスチャを設定してから出力するようにしましょう。 テクスチャパネルのDwarvenWarhammer.ddsを選択して、テクスチャに先ほど作成したディフューズマップファイルを選択します。 &ref(20150111165807.png) 同様に、DwarvenWarhammer_n.ddsを選択して、先ほど作成したノーマルマップファイルを選択します。 &ref(20150111165833.png) ObjectモードでShift + Zでレンダリング結果のプレビューができます。 きちんとテクスチャが貼られていますね。 &ref(20150111170137.png) これで出力準備が整いました。 ***Nif出力 ここまで完了すれば、あとはNifとして出力するだけです。 Objectモードで出力するオブジェクト(この場合はピコハン)を選択した後、File > Export > Netlmmerse/Gamebryo (.nif)。 設定は画像のようにしてください。 &ref(20150111172247.png) 今回は目安のドワーフの戦鎚を1/10サイズでインポートしたので、Scale Correction Exportに10.000を設定してサイズ10倍で出力します。 設定を確認したら、Export Nifをクリックして出力します。 **NifSkopeでの編集 さて、無事Nifに出力されましたが、このままではSkyrimで利用することができません。 そこで、既存のNifにいま製作したモデルを「移植」してやつ必要があります。 ***既存Skyrim Nifへの移植 NifSkopeで参考となるNifファイルを開きます。ここは最初に参照したドワーフの戦鎚(1stpersondwarvenwarhammer.nif)を選んでおきましょう。両手武器の場合、インベントリのアイコンに関係してくるので、なるべく1stperson***.nifを移植先に選んだほうがいいです。 次にNifSkopeのFile>New Windowでもう一枚NifSkopeを開き、先ほど保存したNifファイルを開きます。ここから必要なファイルを選んでドワーフの戦鎚Nifへ移植します。 BSFadeNodeを開き、その中のNiTriShapeを選択してCtrl + Cキーでコピー。 &ref(20150111175053.png,,width=600) ドワーフの戦鎚へ切り替えて、BSFadeNode内へペースト。ペーストが完了すると、戦鎚のモデルに重なってピコハンが表示されるはずです。 &ref(20150111181155.png,,width=600) ペーストした段階では、NiTriShapeのValueがINV[1]になっているのが分かると思います。このValueの数値がNifの機能を決めるものです。モデルをきちんと表示するために、1stPersonDwarvenWarhammer:0の数字に変更します。 ピコハンのValueをクリックして、数字を「9」と入力。 &ref(20150111181106.png) 元々の1stPersonDwarvenWarhammer:0は削除してしまいましょう。 NiTriShapeを選択して、Ctrl + Delです。 ここまでくればNifは一応完成です。 別名保存で、1stpersonPikoham.nifと名前を付けて保存しましょう。 ファイル名を上書きしてしまうと、ドワーフの戦鎚が差し替わってしまうので、保存する祭には注意です。 保存先は、どこでも良いのですが、後でゲーム内に持ち込むことを考えてSkyrimのDataフォルダにしましょう。 &bold(){skyrim\Data\textures\weapons\} に &bold(){CkwikiPikohan} 等のフォルダを作成し、保存します。 ****流血ノードの設定 このままでも武器として利用できるのですが、敵を攻撃した時の「返り血」が元のドワーフの戦鎚のままです。 ピコハン用に流血ノードを再設定しましょう。流血ノードはこの二つのNiTriShapsで指定されています。まずはこのNiTriShape用のモデルが必要となります。 &ref(img226.jpg) ピコハンの現状のモデルでもいいのですが、グリップにまで血が付いてしまいます。血がつくのはヘッド部分に限定するため、新しくヘッドの部分だけのNifを作ります。 Blenderでピコハンのモデルを開き、Editモードでヘッド部分の頂点を選択。Ctrl + Lを押してヘッドを選択します。 ヘッダ部分を選択できたら、Pキーを押してSeparateメニューを表示し、Selectionを選択、ヘッド部分を別オブジェクトに分離します。 &ref(Separate.png) 分離できたらヘッド部分のオブジェクトのみ選択して、先ほどと同様にNifとして出力。設定は同じです。 ヘッドのNiTriShapsをコピーして、先ほどの1stpersonPikohan.nifへペースト。 Valueを流血ノードの5番に書き換えます。(この数字は移植先のNifによって変化します。移植先のNifをよく確認し、流血ノードの番号を指定してください) &ref(20150111213614.png) 番号を書き換えたら、画像のように、BSLightingShaderPropertyを削除してから、元の流血ノード5番から、この三つのノードをそれぞれコピー&ペースト。 &ref(20150111213655.png) あらかじめヘッドのValueを5番にしていればNiTriStrips内にペーストされるはずですが、格納されなかった場合はBS Propertiesから番号を指定して配置してください。その時、BSEffectShaderPropertyが上、NiAlphaPropertyが下になるように指定。 &ref(img230.jpg) あとは仕上げとして、NiTriStripsのフラッグを15番に書き換えます。 &ref(img231.jpg) これで一つ目の流血ノードの指定が完了しました。続いて二番目の流血ノードを設定しましょう。 流血ノードはこの二つが必ずセットになっています。忘れずに両方ともきちんと設定しましょう。一度やった手順なので、省略して書いていきます。 +ヘッドのNiTriStripsをコピー +ペーストして今度は「8」番に書き換え +8番ノードのNiTriStripsからNiTriStripsData以外の3つのノードをコピーしてペースト +フラッグを15番に書き換え。 +元の8番ノードを削除 これで武器のNifファイルは完成です。 さあ、いよいよCKで設定し、Skyrimの世界へと持ち込みましょう! &ref(20150111214015.png) ****コリジョンの作成 現時点ではコリジョン(物体の衝突設定)はドワーフの戦鎚のままです。このまま流用しても問題はありませんが、ゲーム内で違和感を感じる事があるかもしれません。その場合は[[GND.nif作成方法]]のページを参考に、NifSkopeでコリジョンを作成しましょう。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
目安箱バナー