大川の善川三朗名誉顧問への書状


大川が善川三朗名誉顧問へ送った書状の内容


恭啓
 名誉顧問先生におかれましては益々ご清祥の御事とお慶び申し上げます。
 過日、主宰先生のご生誕のご祝賀、お祝いの品を頂戴いたし、主宰先生にお届けいたしましたことを改めてご報告申し上げます。
 さて、お届けした際、以下の如くご指示を承りましたので、謹んでご連絡申し上げます。
一、名誉顧問先生からのご贈答は、お気持ちだけで充分いただきましたので、先般の鮎を最後に、今後のご贈答はご遠慮したい旨、承っております。
 理由は、お返しをお届けしなければならないのですが、なかなかお買い物にもいけない状態だからとのことでございます。また、八月にも鮎をお送り下さるとのお気持ちの由、承っておりますが、その期間は東京不在のご予定でございます。
 名誉顧問先生のお気持ちは、もう充分に頂きましたので、今後のご贈答はご遠慮したいとの由、承りました。
二、名誉顧問先生には、この度、名誉職にご就任になられました。
 名誉顧問先生には、いろいろな会合等からのご出席の要請があろうかと存じますが、名誉職は、一般的には、実際の運営には携わらないものと言われておりますので、どうかご負担にならないよう、ご自愛くださいますようにとのことでございます。
 また、胸像の設置、除幕式等につきまして、名誉顧問先生には何かとご心痛されておられることを伺い、総合本部では、先生のお気持ちを忖度させて頂き、除幕式および胸像の設置を当面の間延期し、時期をみてお願い申し上げることといたしました。併せてご報告申し上げます。
 右、書中をもちまして、ご指示事項ならびにご報告申し上げます。何卒、ご真意をご斟酌賜りますようお願い申し上げます。また、文中、甚だ不躾かつ失礼の段、平にご容赦下さいますよう重ねてお願い申し上げます。
 時節柄おすこやかにお暮らしのほどはるかにお祈り申し上げます。
頓首再拝
平成四年七月四日
秘書部長  印
名誉顧問 善川三朗先生 玉案下
  • 「この手紙は実は二通作成されています。一通は善川自身に届けられるものですが、もう一通は善川担当の秘書が事前に知っておくために用意されたものです。なぜ、そんな面倒なことを?ということですが、善川が内容によってどういう反応をするか、もしも上京するなどと言い出したら、またやっかいなことになるからです。したがって、事前に東京と徳島サイドで入念な打ち合わせがなされ、文章から、渡すタイミングに至るまで、出来る限り問題が起きないように配慮されていたのです。この文章には、くだらない親子の諍いに挟まれた、職員の苦心が込められています」(元職員・アルゴラブ氏証言)


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最終更新:2012年09月15日 01:37