福島第一原子力発電所一号機の廃炉

このページではネット上で広く流布されている「東日本大震災よりも前に自民党は福島第一原子力発電所一号機の廃炉を決定していた」という説についてまとめる。

掲載例

ツイート拝見していて、築後40年超経過して自民党政権時代は事故前に廃炉予定だった福島第一1号基を残し、原発を64基に増やすエネルギー基本計画を菅内閣が閣議決定したことがいかなる意味を持つかご存知ない方がおられるな、と気付きました。


福島第一原発は廃炉が決定していた?
ヤフコメで見かけたのですが、

「56基の原発が発電する安価で安定した電気のお陰で日本は此処まで経済発展が出来て、
原発事故に対して不満があるなら民主に言って下さい。
前政権で廃炉が決まってた福島原発の延長稼働を延長を決定したのは民主党だから。」

とコメントがありましたが前政権といえば自民党政権ですが、福島第一原発は既に廃炉が決定していたのでしょうか?


検証

一応、時事通信の記事で2011年の2月7日に東京電力が福一の一号機の稼働延長の認可を得たという記事があり(WEB上では消えてているようなので情報求む)、それがこの説のもとになっているようであるが廃炉の予定だったとは全く書いていないし、自民党が廃炉を決定していたなんていう情報はない。
40年制限をかけたのが自民党政権時代であるというのは筋が通るが、民主党がやったとおり保安院が認可してしまえば稼働延長ができるのであり、「自民党は廃炉予定だった」の根拠にはならないのである。
実際に、経済産業省は稼働期間の長期化を認める方向で動いていた。
実用発電用原子炉施設における高経年化の実施について

「自民党が」廃炉を決定していたという主張の根拠は見当たらないので有力な証拠がでるまでこの話はデマであるといってよい。

その他

変形として「東京電力が一号機を廃炉にする予定だったが、原発の新設に反対されたために延長を余儀なくされた」という説も見た気がするのだが、掲載例および根拠の情報求む。


情報提供および質問は情報提供

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最終更新:2012年12月27日 01:25