マンモグラフィー



マンモグラフィー

乳癌は予防可能。皮肉にも多くの女性たちが乳癌検診で使われるマンモグラフィーを浴び乳癌の犠牲になっている。
今、これを執筆中の私の母もこの六月十四日に乳癌の手術を受ける。八十を過ぎた老婆だからまだよいものの若き母親、あるいは
結婚目前の女子にとって乳癌がどれほどおそろしい病か。
しかし、その乳癌は予防可能だということ。そしてその方法とは、無駄なマンモグラフィーを受けないということ。そのことにつ
きる。

正統とされるアカデミズムのなかで勤勉に放射線医学を勉強してきた優等生諸君たちは、リスクよりベネフィットを選択し、マン
モグラフィーそのものの危険性に疑問を抱かないなのかもしれない。
あるいは、マンモグラフィーが危険であるという主張を異端ときめつけるのかもしれない。

乳癌を患い若くして命を落としていった女性たち、彼女たちの悲痛な思いを受け止めながら今これを書いている。彼女たちの死を
報道するメディアがこれまで一切触れなかったこと。

田中好子さんが亡くなられた翌日、『これほど放射能が問題になっている最中、マンモグラフィーそのものが女性たちの命を奪う
危険な医療であるということを誰一人指摘しようとしない。いかに異常な事態であることか。
ジョン・ゴフマン博士の主張が無視され続けているその理由は、人体に無害なレベルの放射線量が存在すると信じたい学閥どもが
科学的常識を占有しているからだ。』と悲しくうなだれながらつぶやいた。

昭和三十年代から四十年代まで我々小学生は毎年、学校で胸部エックス線検診を受けた。現在の約三十倍の線量を一回につき被曝
させられている。現在、五十代の女性に乳癌が激増している背景にこのような無謀な医療過多があったこと、その因果関係を、ど
なたか心ある方は調査してほしい。

サンフランシスコでジョン・ゴフマン博士に会ったのは1995年、『Preventing Breast Cancer: The Story of a Major, Proven, Preventable Cause of This Disease』Gofman, John W., M.D. Committee for Nuclear Responsibility. 1995. 339p. index. LC 94-69129. ISBN 0-932682-944. pap. $15
を発表したばかりで、サマリーが書かれたチラシと『低レベル放射線を原因とする癌・分析白書』を手渡された。

ジョン・ゴフマン博士は、原爆製造計画マンハッタン計画においてグレン・シーボーグ博士と共にプルトニウムを検出した物理学者
であり、放射線医学のパイオニアである。
戦後、反核活動家として知的論拠となった。ゴフマン博士のマンモグラフィーそのものが乳癌の原因であるとする主張は、以下のよ
うに要約される。

SIX FACTS ABOUT X-RAYS AND BREAST-CANCER
乳癌とエックス線についての六っの真実

Radiation is a proven cause of human breast-cancer.
Aout 75% of annual incidence caused by ealier exposure to ionizing radiation,primarily medical X-rays.
放射線が乳がんの原因であることは証明されている。 毎年、乳癌発生の約75%が若年時のイオン放射線、主にエックス線の被曝を
起因としている。

Breast-cancer is more easily induced by ionizing radiation than cancer at other sites.
人体への様々な部位へのイオン放射線照射に比べ、乳癌は、発生頻度が高い。

If a child and an adult receive equal radiation doses, they both acquire an increased risk of cancer. The extra hazard is more severe for the child.
成人と子供が同量の放射線を浴びた場合、癌発生のリスクが直ちに付与される。子供に対する危険性は、深刻なものであり成人の比を越える。  

If a group of people receive radiation at the same age, the radiation-induced cancers among them will occur at many different ages, because
"incubation times" can vary by decades.
同年齢のグループが一度に放射線を受けた場合、放射線が原因の癌の発生は、さまざまな年齢に及ぶ。潜伏期は、十数年の単位でまちまちだからだ。

Breast-irradiation receivet by females during infancy and childhood increases their rate of breast-cancer in adulthood.
女子が幼児期あるいは子どもの頃に胸部エックス線をうけた場合、成人してからの乳癌の発症率を高める。 

There is no safe dose (no risk-free dose) of ionizing radiation. Every exposure adds to a population's rate of cancer. While an individual's risk from a single x-ray   
procedure can be low, the aggregate cancer-consequences from millions of such procedures each year are not low. Even small reductions in average dosage can
produce large benefits in prevention of cancer.
イオン放射線に安全な線量は存在しない。リスクのない線量というものは存在しない。放射線照射を行うたびに人口比における癌発生率を高めている。
エックス線照射一回における個人のリスクは低くとも、幾年にもおよび数百万件も行われるこの手順による集積された癌発生件数という結末は、小さなものではない。
通常の照射線量を軽減することだけでも癌の予防として大きな恩恵をもたらす。


エックス線検診が以下の条件でおこなわれた場合。

認可を受けた乳癌専門検診施設。
腺組織用レントゲン写真一枚につき  = 0.1 rad (0.1 centi-gray, cGy).
一回の検診につき二枚のレントゲン写真
二回のエックス線合計線量  = 0.2 rad (0.2 cGy).

検査を受けた年齢          マンモグラフィーを起因とする乳癌へと結実するリスクの割合

この年齢グループで
年齢にかかわりなく一度の検査で     1,100人に1人の割合
30歳から34歳 5回の検診        1100人に5人, もしくは220人に1人.

年齢にかかわりなく一度の検査で     1,900人に1人の割合.
35歳から49歳 10回の検診        1900に10人, もしくは190人に1人.

この年齢グループで
年齢にかかわりなく一度の検査で     2,000人に1人の割合
50歳から60歳 15回の検診で     2,000人に15人,もしくは133人に1人.


From pp.172-181 of the 1996 book Preventing Breast Cancer, by John W. Gofman, M.D., Ph.D. Adapted for this table by Dr. Gofman, June 9, 1998.

この日本においても、やっと『乳がんリスクファクタ-のすべてを知る! エプスタイン博士から、全世界の女性たちへ』
サミュエル・S.エプスタイン/デイビッド・スタインマン 中央ア-ト出版社 が出版され、乳癌についての問題意識が高まってきた。しかし、マンモグラフィー、胸部エックス線、レントゲンなど、低レベル放射線そのものが危険だという主張は、これまでの医療そのもののを揺るがすために避けられている。
低レベルイオン放射線は、一度に高い線量を照射する以上に危険であるというのがゴフマン博士らが臨床研究に基づいて公表していること。



①1977年11月オレゴン州トロージャン原発の廃炉を求めた非暴力市民運動家が交通妨害の容疑で逮捕された。以下、参考人としてジョン・ゴフマン博士が宣誓供述書を提出した内容です。

②トロージャン廃炉化請願連帯委員会の被告の審理の為に証言する。私は、長年、原子力規制委員会による安全性検査プロセスそのものをつぶさに検証してきました。私の得た結論は、当局のプロセスではまったく安全性が確保されないばかりか、公衆の健康に多大な被害を及ぼすということです。

③トロージャン原子力発電所のみならず総ての原発は、人工放射性生成物を発生させます、まさにこの一点において直ちに公衆の健康に危害を及ぼすのです。癌、白血病、遺伝子損傷などが公衆に及ぼされる危害です。この危害が事故によってのみもたらされると考えることは間違いです。

④これらの危害は、原子力発電所が稼動し、人工放射性生成物が発生した瞬間から生じるのです。その理由を述べます。①放射線には、癌、白血病、遺伝子損傷から逃れえる安全な線量というものは存在しません。

⑤現行の法では②放射線障害が確実に発生する水準の累積被曝量から導かれた低い値の線量を自らに嫁して原子力発電所に従事しているに過ぎません。③核燃料とその生成物である人工放射性核種を原子炉に完全に封じ込める技術はまだ未完成であり、通常運転の際に人工放射性核種は外に漏れています。

⑥この結果④人類にとって最も危惧すべき損傷、遺伝子損傷が原子力発電所従事者にもたらされます。この損傷は、原子炉が稼動したその瞬間から発生し、原子力発電所内部の労働者のみならず周辺の関連事業者、住民にも及ぶのです。

⑦今、広く流布されているような『許容線量』あるいは『安全基準』なる言葉は、公衆を欺く、酷い詐称の言葉です。公衆は、この言葉を、受け入れるという虚構に導かれています。許容線量、安全基準とは、一般大衆に対してランダムに殺人を犯す犯罪を容認する免許に他なりません。

⑧放射線障害による顕著な症候が見られるのは、ある一定期間を置いた数年後ということになりますが、⑤遺伝子損傷は、放射線を浴びた、その瞬間に起こるのであって、危害は、直ちに及ぼされるのです。目に見える症状は後日に現われるとしても、直ちに傷害がもたらされているのです。

⑨我々にとって、国民の健康と子供たちの将来と健康を守る唯一の方法は、人工放射性核種を生み出す原子炉を停止させること、それ以外の方法はありません。。。。以上、ジョン・ゴフマン宣誓供述書より。『An Irreverent Illustrated View of Nuclear Power: John W.Gofman』

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最終更新:2012年12月10日 14:16