糸長浩司


 糸長浩司氏は、日本大学生物資源科学部とNPO法人“エコロジー・アーキスケープ”を拠点に、長
年村づくり活動に関わってきた。

 その一つ・福島県飯舘村が3.11の原発事故で高濃度に放射能汚染されたため、2011年4月以降、住
民避難と生活再建を中心とする支援活動を展開してきた。
 特に、3~4月の事故直後段階で、現地に入って、京都大学今中助教らと現地の放射能測定をピンポ
イントで行い、その実態を迅速かつ詳細に公表した。
 これによって、政府・県・御用学者等が一体となり強行した「安全デマキャンペーン」を打ち砕き、
大幅に時期を逸したものの、政府をして避難政策の変更を実現したのであるが、これは歴史的な作業と
評価できる。

 糸長氏自身は「脱原発」を声高に主張する場面は多くないが、その基本にあるのは、低線量被曝の危
険性を認識した上で、その回避を図るとともに、「原発のない地域づくり」など「脱原発」の方向で
ある。
 http://www.ecology-archiscape.org/

 飯舘村支援に関しては、除染・帰村を基本とする村長らの動きとは別に、早期から住民避難・分村を
訴え、菅野哲氏らによる村長と分岐した「まげねど!飯舘」など村民の自主的な運動も支援してきた。
 また、東京新聞には「分村建設」を訴える見解を表明している。
 http://www.ecology-archiscape.org/iitate/kouhoushien/20120118a.html

 これを総括したものが、「【福島から2 : 除洗と補償】飯舘は何を問いかけるのか/糸長浩司+今
中哲二+小澤祥司+菅野哲+菅井益郎」としてまとめられている
 (『現代思想』2012年3月号 ISBN978-4-7917-1242-7)

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最終更新:2012年12月10日 16:18