山口二郎

反原発学者に政治学者の山口二郎先生はどうですか。http://www.yamaguchijiro.com/?pid=1 
ツイッターみてもらったら先生の姿勢が分かります。 -- (ななし) 2011-06-20 12:53:07


2011年10月9日東京新聞 本音のコラム

先日、原子力政策大綱策定会議のメンバーに就任した金子勝さんに会って、
最初の会議に提出したメモをもらった。金子さんの登用は、政策転換の兆候と考えることもできる。
しかし、狡猾な官僚のことだから、批判派を入れて議論の公平を図るふりをして、結局今までどおりの
政策を正当化するという可能性もある。ここは金子さんに踏ん張ってもらいたい。
彼のことだから、むざむざと役人に利用されるようなことはないと思う。

我々が見て、最も疑問に感じるのは、被害者の救済のたえに必要な仕組みを作り、
予算を確保するのではなく、まったく逆の発想で政府の対策が進んでいる点である。
補償をある程度の予算に収めるために、被害者を狭く定義しているとしか思えない。
その結果、放射線量の基準も高く設定されている。

ギリシャ神話にプロクルステスのベッドという話がある。旅人を狭いベッドに縛り付け、
はみ出す手足を切り取るという残虐な趣味を持った追剥の話である。
日本の官僚はまさに、今様のプロクルステスである。救済基準を狭く設定し、
そこからはみ出す生身の人間を切り捨てている。

学者が良心を失ったら、存在意義はない。役人の保身に加担するのではなく、
おかしいことをおかしいと言い続けるために、金子さんたちのがんばりに期待したい。


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最終更新:2012年12月10日 16:45