運営方針など背景となる関連資料

以下はMLに流れたものをベースにしています。追加を歓迎します。

この問題の背景に関係のありそうな資料を幾つかまとめておきます。
(もしリンクが切れてしまった場合は連絡くださるとありがたいです。)


 昨今の大学当局の運営方針はおおよそこれに基づいていると考えられ、第3節の(1)以下「時代の要請に基づいた組織の見直しと新しい教育研究体制の構築」、及び(4)以下「専門教育の高度化に対応し、その礎となる質の高い全学共通教育を行うための効果的かつ体系的な教育体制の整備」という部分が今回の件に対応していると思われます。これらについてはより詳しく、


という文書も発表されていますが、いずれにせよ具体性のある内容とは言えません。

 また、公的文書なので非常に読みづらいのですが、今回の計画が発案されたより直接的な事情については、


及び


が参考になります。
 前者は法に基づき文部科学大臣が定めるものであり、後者は中期目標の達成のため大学が策定するものです。どちらの文書も第?章第1節以下の内容が問題です。前者では、「総長のリーダーシップによるマネジメント体制により、中長期的かつ戦略的に本学の理念と目標の実現に取り組む。」及び「教育研究の発展に効果的な組織体制を整備する。」と書かれており、後者ではそれに対応して、「学問の発展、社会的要請等を総合的に勘案して、教育研究組織の見直しを行い、必要に応じて再編、整備する等、学内資源を効果的に活用する」、また「全学共通サービス等の機能を担う機構等の組織については、そのあり方や役割を見直し、必要に応じて再編整備する。」とあり、平成22年4月の時点で既に再編が考慮されていた可能性があります。またトップダウン的なやり方がそもそも目標とされていることも容易にわかります。
 さらに、学士課程での目標は、第一期中期計画では「学問の伝統を理解し、社会の急激な変化にも対応し得る、幅広く深い教養や総合的な判断力等の知の基盤を涵養し、国際的視野とバランス感覚を備えた人材の育成を図る。」とあるのに対し、第二期中期計画では「学士課程教育においては、幅広い視野と豊かな教養を涵養する教養教育を充実させるとともに、専門的基礎知識と総合的判断力並びに国際性を養う。」となっています。「学問の伝統」や「バランス感覚」といった文言が消え、「専門的基礎知識」という一語が入ったのです。
 これらの資料は、「社会的要請」に応えるため学士課程においては「学問の伝統」ではなく「教養教育」・「専門的基礎知識」・「国際性」を重視することとし、その実現のため「総長のリーダーシップ」を発揮し、「教育研究組織の見直し」を行うという方針の存在を示唆しています。また異常とも思われるほどの速さで計画を実行しようとしているのも、「中期計画」で明言した内容であり、その成否が予算獲得などに響くからであると考えることもできるのではないでしょうか。
 実際、


において、「機能評価プラン」中の教育研究体制の改革について、「教員が属するすべての組織を対象に部局と本部執行部の「熟議」を通して、協働で教育研究組織の改革を実施する仕組みを導入している」ことが注目すべき業績として挙げられています。

 それから、京都大学の教養教育の歴史的変遷、とくに総合人間学部設立に伴う改革については


の第?章に詳しい説明があります。

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最終更新:2012年11月19日 13:49