地下の国の姫。人頭蛇尾。
女王の力であらゆる草の声を聞くことができ、あらゆる薬草を探し出す事が出来る。
また、その肉や煮汁は用法により、人に知恵を授ける、病を治す、また、殺すことも出来る。
■『巨蛇の女王』
怠け者のハシブという青年が洞窟に閉じ込められ、迷った後、地下の国に迷い込んだときに出会った姫。
ハシムを地上に返せば、私は死ぬことになると言う蛇の女王の言葉を押し切り、ハシブは町に帰る事ができるが、宰相に脅され、不本意ながら女王との約束を破ってしまう。
国王の病を治すために蛇の女王を捉えることになったハシブは女王から、王の病の治し方とこれからするように教えられる。
目の前で女王を切り刻まれたハシブは女王の肉を前に泣くが、宰相は、これから女王の肉を煮て、泡を2度取るようにハシブに命じる。
ハシブは女王に言われた通り、宰相と言ったこととは逆に、一度目の煮た泡を取っておき、二度目の煮た泡を自ら飲んだ。
泡を飲んだハシブにはその時からあらゆる知恵が沸き上がってくるのを感じた。
王の元に行っていた宰相が戻り、一度目の泡を二度目の泡と偽って渡すと、宰相はそれを飲んで死んでしまった。
宰相の代わりに、王に女王の肉を飲ませ、女王の言ったように治療を行った所、王は以前にもまして元気になった。
王はハシブに感謝し、宰相に任命した。ハシブはそれからあらゆる学を身につけ、学者となり、幸せな後世を送った。
出典表記:Yamlikhā(ヤムリカ姫、ヤムリーハー、ヤムライハ)
【出典】
『千夜一夜物語』
>>『地下の姫ヤムリカ女王の物語(第355夜 - 第373夜) 』
『アラビアンナイトストーリー』
>>『133 巨蛇の女王』
【キャラクターモデル(マギ)】
『人魚姫』:デンマークの代表的童話作家であるアンデルセンによる作品。
リンク
『巨蛇の女王 アラビアン ナイト 5』 バートン版 山主 敏子 編訳 <ぎょうせい>
『アラビアンナイトストーリー』實吉 達郎/著 新紀元社
『アラビアン・ナイト11』前嶋信次/訳〈東洋文庫388〉 平凡社<平凡社東洋文庫>
※このページは『巨蛇の女王』山主 敏子/編と『アラビアンナイトストーリー』を参考に編集されています。
最終更新:2013年02月21日 21:25