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カーインバーター
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カーインバーター
直流を交流に変換する装置をインバーターといいます。
インバーターの真価は、電圧や周波数を自由自在に変えられるところにあります。
従来、50Hzとか60Hzの周波数に限られていた電源周波数を自由に変換できることは
すばらしいことで、今日のインバーターだらけの電気製品が氾濫する世の中に
なりました。
メリットとしては、従来からあった電気製品の高出力化や高速化、小型化、軽量化、
制御性の向上、など実に大きな効果を発揮し、その結果、利便性が向上し、
省エネの役にも立っています。家電製品もおかげで多機能になりました。
21世紀になって、パワートランジスタ(=パワーバイポーラトランジスタ)が
普及したおかげで、大きな電力のきめ細かなコントロールが可能になり、
電車やエレベーターのような大きなものにまで採用されています。
ここでは、価格が千円台の超安物のカーインバーターを比較してみました。
本来はクルマの中でAC100Vの家電製品を使用するために大量生産されているもの
ですが、価格が安いのが最大の魅力で、自作の貧弱な太陽光発電システムには
最適のものです。
安物のカーインバーターといえども立派なインバーターで、その基本原理は
高価なものと変わりはありません。
電源が直流の12Vですので、家庭用電気製品とは異なり、交流の100Vを直流に
変換するコンバーター部分が不要で、きわめてコンパクトな製品になります。
カーインバーターはカーバッテリーの直流12Vを、DC-DCコンバーターで140Vに
電圧を上げ、スイッチングPWM方式でパルス幅変調を行い、周波数が55Hzの
矩形波(くけいは)をつくりだしています。
この矩形波は最終的に交流の100Vに変換された後もそのまま生きていますので
使用する電気製品が制約されることになります。比較的高価なローパスフィルター
など一切使用していない数百円のユニットでできた超安物と言えるでしょう。
したがって、千円台で売ったとしても儲かる仕組みになっています。
(1)㈱レミックスのRemix AH-7 定格80W 最大連続出力10分間100W
ホームセンターにて処分品で1700円 アマゾンで2990円で売っています。
115X115X45 300g 出力が3系統もありこれが意外と便利です。
AC100V55Hz、DC12V、携帯用端子リールコード収納式。
デザインもグーで、4台の中では一番のお気に入りです。
LED電球を使っているだけですが、まったく発熱はせず、ポケットラジオを
本体の上に乗せて聞いてもAM放送に雑音がはいりません。
コードも太くシガーライターのつくりも4台の中では1番しっかりしています。
(2)大自工業㈱のMeltec IP-150、定格出力が120Wと容量が大きく、
最大連続出力30分間150W、最大瞬間出力300Wのそこそこの性能です。
このようなハイパワー品が千円台で買えるとはいい時代になりました。
千円台といっても、ほとんど2千円の1980円です。
ホームセンターでの通常販売価格です。
電源オンと同時にファンが回り、この回転音がとてもやかましく、
それにふさわしい騒音を発生させる鉄道模型用に使用しています。
発熱しようがしまいがファンが回り続ける安物にふさわしいつくりです。
(3)ウイルコム㈱のWM-03、定格15W、最大20W、シガーライターに差し込んだ
ままで使用するタイプなので、改造するのもじゃまくさく、ハンダ付けをして
使用しています。熱に弱いポリプロピレン製らしくハンダ付けにモタモタして
いると本体が変形します。
これもホームセンターで通常販売価格1780円で売っています。
4台の中では最悪の製品で6WまでのLED電球ならチラつきませんが、
9WのLEDでは派手に点滅するクラッキング現象が起こります。
中国製の安物のLEDも、Panasonic、東芝、シャープの国内物も差別なく
派手に点滅するので本体に問題があるようです。
NECのLED電球は、made in china になっているのですが価格は国内品と
同じで、けしからんことをしています。
中国製ならルーメンあたりの単価が1円台が今の相場です。
あまり自慢できることではありませんが、ホームセンターで特売日に
830ルーメン品を798円で10個買いましたが、きげんよく光っています。
運がよければ、ルーメン単価が1円を切る販売店に遭遇します。
(4)旭電気化成㈱のASR-10、定格20W、シガーライタータイプです。
ブルーの丸みのあるボディに白地で、SMILE KIDS と印刷されています。
かわいいつくりになっていますが、20Wというミニパワー品の宿命で
6WのLED電球1個を使うだけでも、かなり発熱して熱くなります。
これは秋葉原や日本橋などの電気商店街の部品屋で売っています。
1980円です。
もはや、カーインバーターに関しては、ワット単価が100円などという
かっての目安は存在せず、10円台のものまで現れてハッチャメッチャの世界に
なっています。高価なものが高性能とは断定できません。
この夏、停電を期待して、停電中でも4つの部屋を明々とLED電球で照らし、
車載用DC12V冷蔵庫や、同じく車載用DC12V扇風機、DC12V小型液晶テレビなど
用意していたのですが、一度も停電にはなりませんでした。
電力会社は見事に期待を裏切ってくれました。
エアコンも不要の季節になりましたので、しばらくは自力の太陽光発電だけで
いきたいところですが、大型冷蔵庫や洗濯機、掃除機、電子レンジなど
安物のカーインバーターでは無理なものがたくさんあります。
容量が可能であっても、周波数が55Hzでは正常に作動しません。
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最終更新:2012年10月11日 11:09